あめの日散歩ブログ

同人誌の感想を書いていくかもしれないブログ

「う^3"」『鈴仙のアトリエ2 ~夢見る薬とナズーリン~』 内容たっぷり!

 

 

 前回の記事からだいぶ時間が経ってしまったが、また同人誌の感想を書いた。

 あまりひとつに熱を入れて感想を書くと長続きしないと判断したのでもっと気軽にやっていくぞ。

 あと、誰に向けてこのブログを書いているのか未だに定まっていないので、そこら辺はこれから考えていく。

 さて、そんなわけで今回読んだ同人誌はこちら。

 

 タイトル 鈴仙のアトリエ2 ~夢見る薬とナズーリン

 著者 広山氏

 サークル う^3" (うのさんじょう)

 

 2とあるように続き物である。が、一話完結タイプの話なので前作を読んでなくても読める内容となっている。このシリーズはそういう方針なのかもしれない。(全部読んだわけじゃないのでわからないが)

 

 シリーズの概要としては、薬師の師匠である永琳から個人で使用するアトリエを貰った鈴仙が、一人前になるためにやって来るお客さんの要望に応え、奮闘する話である。

 アトリエシリーズの1と2を読んで感じた魅力は、なんといっても鈴仙と普段あまり見ない組み合わせのキャラが一緒になって、問題を供に解決していくことだろう。それと鈴仙が頑張る姿は健気で応援したくなること。

 

 前作では短編集という形を取っていたが、今作アトリエ2ではまるまる一冊使ってナズーリンを中心とした命蓮寺の話を展開している。

 表紙からほのぼのとした内容かなと予想していたが、読んでみるとがっつりとしたシリアスで、すごく丁寧に物語が組み立てられていたのが印象的だった。

 視点はあくまで鈴仙にあるが、この話のメインはナズーリン

 この話でナズーリンはとても感情的な部分を全面に押し出している。普段、冷静で知的なイメージのあるキャラなだけに、そういう一面をしっかり描いているというのはなかなか面白い。寅丸に対する思いの強さを、行動にして表している所は健気で何とも言えない魅力があった。

 

 ナズーリンはもちろん、寅丸など、キャラがそれぞれしっかりとした自己を持ち、それがストーリーを通して見えてくるのはとても良かった。どのキャラも魅力的だったと思う。

 また、後半のミステリのような推理展開にはわくわくとさせられ、色々と考えて書かれているなあと素直に感心した。賢将というナズーリンのキャラを活かしたストーリー作りになっているのは素晴らしい。

 

 個人的に物語の着地点がすごく好み。ハッピーエンドではあるけれど、どこか寂寥感もある。そういう終わり方がとても好きな私としては、この話はなかなか満足のいくものだった。

 シリーズとして、コンセプトを保ちつつ話を作るというのはとても難しいと思うが、それをしっかりとやっているのはさすがだと思う。

 

 この著者さんは例大祭などイベントにはよく参加されていらっしゃるので、鈴仙好きな人は彼の小説を一度手にとってみてはいかがだろうか。

 

 

 という感じで、うまく感想を書けないが今回はこの程度で勘弁して貰いたい。もっと経験を積んで、いい感じになれるようにやっていくぞ。